2009年9月の1/72三菱F-2双海亜美機の発売を皮切りに始まったハセガワのアイドルマスター・プロジェクト。 ModelGlaphix誌2010年1月号に付録として1/72 F-16CJ双海真美機のデカールが提供された後、シリーズのメインスケールを1/48に移しての展開となりました。 既存のキットに新規に作り起こした大判デカールと言うのが基本フォーマットの商品ですが、最新のF-22と比較的新しいF-2を除くと、いずれも発売から20年前後を経たキットであり、飛行機モデルの経験の無いモデラーには少々作りにくいキットとなっています。 今回は私の特に好きな機体であるF-15Eをお題に、仮組みから完成までの工程を出来るだけ詳細に解説します。
本稿の基本コンセプトは"箱横のメーカー完成品に出来るだけ近づける"です。 しかし、独自の解釈やアフターパーツを使用したディテールアップも行います。 特にアフターパーツは、武装・ノズル・シートと積極的に導入します。
さっそく、箱を開けて制作に入りましょう。 パーツの入った大袋2つと、インスト、そして一番底からデカールが現れます。 まず、デカールは汚さないようにパーツと別の場所に移して起きます。
まずはコックピットから作ります。 このキットに入っているE用の計器盤は現用のF-15Eのものとはかなり違っています。 同じ複座のB型やD型とも違います。 おそらくB型にコンフォーマルタンクを装着した試作型から極初期のE型の計器盤を元にしたものだと思います。 また後席側WSO(Weapon System Officer 兵装担当士官)席のサイド・コンソールにウェポンコントロール用のスティックが無い等、あまりF-15Eの特徴を捉えていません。 エデュアルド社のカラーエッチング等で置き換える手もあるのですが、キャノピーを閉状態で組むと、Ω型断面のキャノピーのレンズ効果で殆ど見えなくなります。 あまり拘っても仕方無いかと思います。 書籍やネット上にあるF-15EやD型のコックピット写真を参考に適当に塗り分けます。 基本はインストに従って317で基本色を塗り、サイドパネルは黒で塗ります。 この時、つや有りの黒で塗っておいて、パネルラインにエナメルのダークグレー(タミヤ XF-24)等で墨入れをした後、つや消しでトップコートをすると綺麗に塗り分けられます。 各種ボタンやトグルスイッチにグレーやシルバーを塗り、ところどころにアクセントとして黄色や赤を置けば良いでしょう。 計器盤の中のメーターは黒地に白い針です。
機種パーツ(A1,A4)の裏側を塗ります。 私は透け防止で黒を塗ってから機内色を塗りますが、保険みたいなもので、そこまで気にする必要は無いかと思います。 気にしなければいけないのは機種下面の赤色で囲った部分です。 ここは前脚格納庫の下端断面となる部分で完成後も見えるところですから、忘れずに白で塗っておきます。 また、A4パーツ下面の二つの大きなアンテナブレードの間にある二つの小さなアンテナは日本のCJ/DJ型のみにあるECMアンテナですので、この段階で基部ごと削除してしまいます。 (写真は削除済の状態)
コックピットタブをA4にセットしたところです。 黄色い部分は釣り用オモリをエポキシパテで包んだものです。 だいたい10g程度です。 インストにはオモリを挿入する指示は無いのですが、F-15Eは割とテールヘビーなデザインなので、オモリを入れないと簡単にシリモチをついたりします。 本当は15-20gくらいあれば、もっと安心なのですが、今回は機首ブロックを必要以上に重くしたくない事情があるので、ここに入れるのはこの程度にしておきます。 オモリは別の場所にも入れます。
左右の機首パーツを合わせます。 このときコックピットタブの位置を前脚庫パーツ(D29)で決めることになりますが、コックピット後端のバルクヘッド(E7)の位置に注意してください。 機首パーツ(A1,A3)の後端から少しはみ出す位置になります。 感覚的には、機首パーツと面一になっていて欲しい感じだと思いますが、ここにはキャノピー後部(E13)を被せる際の支持部になりますので、はみ出しているのが正解です。 左の2枚の写真を参考にしてください。 マスキングの関係で後席の計器フード(E4)を取り外してあります。
流し込み接着剤で左右のパーツを合わせた後、充分に養生(48時間以上)させます。 次に溶きパテで完全に接合線を消します。 このとき、必要以上にパテを盛り付け過ぎないように、接合線の左右にごくわずかな隙間を残してマスキングテープを貼ってカバーしておきます。 接合線を消すときに、その周囲をマスキングしてからパテを盛ると言う手順は、このキットで接合線を消す必要がある場面のほとんど全てで行います。 これはサンディングの作業量を減らすことと、モールドへのダメージを最小限に抑えることが目的です。
ノーズ部分は飛行機のいわば顔とも言える場所ですから、丁寧な仕上げを心がけて下さい。 サンディングが終わったら、サーフェーサーをごく軽く吹いて傷のチエックをします。 この作業を「捨てサフを吹く」と言います。 表面の状態に納得が行くまでサンディングと捨てサフを繰り返します。 但し、サンディングしすぎて、接合線付近が平らにならないように気をつけてください。 捨てサフは傷を埋めるのが目的ではなく、傷のチエックが目的ですのでサフでは無く、グレーの塗料でも結構です。 最後にパテによって消えたモールドはエッチングソー等でけがいて復活させます。